新たな道(広報6月号の町長コラム)
皆さんは、以前このコラムで書いた『鷹栖町版CCRC構想』を覚えているだろうか。「あらゆる世代が生涯にわたり心とからだを健康に保ち、農村部・市街地に関係なく、人間らしい豊かな生活を送る」ことを目的とした取り組みだ。
全国では特に農村部で少子高齢化が止まらず、不耕作地が年々増加している昨今、コロナ禍で価値観も多様化し、自然と向き合い、家族との時間を大切にする心豊かな生活が注目されている。
自らが種を撒き、成長を促し、日々汗を流し、収穫した農産物を消費者にお届けし、幸せを共有できる農業も見直されてきている。
地域の皆さんも新たな担い手を温かく迎え入れ、将来の不安を希望に変える人たちに刺激を受け、「まずは自分たちで新しいことをやってみよう」と気持ちが若くなっていることが何よりうれしい。
北斗地区ではコロナ禍で文化祭を中止することになったが、75歳以上の方々に「ほくと食堂」と銘打ち、2月14日に手づくりお弁当とバレンタインチョコレートをお届けしたと伺った。
北成地区では移住者が少しずつ増加し、今夏には「野外映画会」が計画されている。地域活性化は「他人頼り」では決して長続きしない。自分たちで考え行動し、多くの人々と楽しみ、次は何をしようかと心躍らせることが大切だ。
「歩くから道になる 歩かなければ草が生える」相田みつをさんの詩のように、多くの皆さんと確かな歩みの先にある幸福を分かち合いたい。