北海道胆振東部地震(広報10月号の町長コラム)
9月6日午前3時8分。北海道胆振東部を震源地とした大地震が発生した。今災害で亡くなられた方のご冥福と被災地の一日も早い復旧、復興を祈るばかりである。
町の歴史で最大級の『震度4』を計測した大きな揺れに、私も飛び起き、懐中電灯と携帯ラジオを持ち、役場に駆けつけると続々と職員も登庁してきた。役場は、非常用電源が作動しているが、町内全域が停電であり、早速町内巡回による被害状況確認を開始した。町内全域が長時間停
電する異常事態に、町内学校は全て休校。健康福祉課職員を中心に独居高齢者や障がい者世帯など約100世帯を訪問し「サンホールはぴねす」を避難所として開設。4世帯5人の方が緊急避難され、一夜を過ごした。
翌日の朝方には北野・鷹栖・中央地区の大部分で停電が解消されたが、民生委員・福祉委員の協力を仰ぎ、高齢者世帯など400世帯を訪問。安否や健康状態確認などに努め、地下水利用者宅には、給水した袋を持参し確認する対応を行った。7日夕方に町内全世帯が停電復旧し、建物被害や人的被害がなかったことに安堵した。皆さんもこの災害で日常の備えなど、得た教訓も多くあったのではないだろうか。
数日後、町民の方に「地震の時に2回も職員が来て『困ったことないですか』と訪問してくれて嬉しかった。俺よ、冗談で困っているのはお金だけだ!と言ったけどな」と、話してくれたその笑顔が『最高の信頼の証』だと感じている。