大先輩の里帰り(広報9月号の町長コラム)

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毎年、ふるさと鷹栖町への帰省を楽しみにしている方も多いと思う。姫路市に在住している内山徳義さんも、その一人だ。大正9年生まれの御年98歳。現在は、一代で築いた運輸会社の代表権を息子さんに譲り、今は悠々自適の生活を送られている。
10線7号で誕生し、鷹栖小学校・鷹栖第一中学校を卒業され、17
歳の時に、役場の掲示板にあった「開拓3年後には、20㏊の土地を与える」のポスターを目にして、中国東北部(旧満州)開拓青少年義勇団に参加。3年経たずして昭和15年に軍隊に召集され、5年半後にインドネシアで終戦を迎え、昭和21年8月11日に実家に戻ったという。その後、縁があり結婚し姫路市に移住。運輸会社を興し、事業を拡大し、成功を収めた。また、地域からの人望も厚く、農地の所有もしていたことから70歳を超えて「姫路市農業協同組合」の組合長に就任されたというから驚きだ。
同級生の故廣瀬由松さんは親友であり、お互いの近況などを年20通以上も手紙でやり取りし、鷹栖小学校開校100周年に同級生で記念品を贈ろうと企画し、学校前庭に時計塔を寄贈。ここ数年は毎年里帰りされ、町の活性化を願い、町内行事などに寄付を続けてくれている。
内山さんは帰省毎に「今年が最後だと思う」とおっしゃるが、98歳の今年の方が元気に見えるほど健康であり「ふるさと鷹栖町の発展を願う想い」にあふれ、会話の最後は「落ち」で人を笑顔に変える「人格」は本当に魅力的だ。

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