あったかファーム(広報4月号の町長コラム)
私は、この町で一番自慢できることは何かと質問された時、「心豊かな町民の絆」と「美味しい農産物」だと自信を持って答えている。
一方で、少子高齢化が進む中、いかなる業種においても、労働者・後継者不足が大きな課題となっている今、将来にわたって肥沃な農地を守り、農業を発展させていくことは、簡単なことではないと危機感を抱いている。
町では、農業者の方々や関係団体の皆様方にご協力いただき、「農業ビジョン(第2期)」を策定し、後継者の育成を目的とした「農業交流センター・あったかファーム」を開設することになったが、4月から意欲に燃える4人の研修生を迎えられたことは、今までにない希望の光が差して込んできたように思う。
あったかファームでは、田邊専門指導員(元農業改良普及センター職員)や補佐役の遠藤博一さん(農業者)を指導の中心に据え、野菜栽培、新規作物の研究、農業経営学などに加え、水稲農家への現場実習も計画しており、担い手となる農業者を町全体で育てる環境が整ってきている。
農業は「土作り・人づくり」が基本となり、それぞれの農産物が自然の恵みを存分に吸収し、愛情が注がれた分だけ、健康に成長していくように思う。
農業関係者の想いと知恵が詰まった「あったかファーム」を起点にして、根を下ろそうとしている「新しい種」が、日々成長できるよう「オール鷹栖」で暖かな日差しを送り続けたい。