SNSと一億総評論家社会(広報3月号の町長コラム)
「SNS」とは、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの略語で、インターネットを使って個人の交流や社会的なネットワークを築くこと、とある。
現代社会では、スマートフォン所有者が過半数を有に超え、いつでもどこでも、世界中のあらゆるニュースや情報などを見ることができるのだ。
有効に活用する例を挙げると、町の社会福祉協議会で実践しているスキーリサイクル運動や町イベント情報などがある。飲食店のコマーシャルも発信力を生かして、メニューや店内外の雰囲気も写真で紹介し、お店によっては来客者から評判が書き込まれている。初めて行こうと思った時には、非常に便利な情報源になっている。
飲食店ばかりではなく、各地で起こった様々なニュースや出来事全てに、個人的感想が書き込まれ、日本は一億総活躍社会ではなく、一億総評論家社会になってきているのではないかと危惧する。平昌オリンピックの全身全霊で競技する選手たちにも、競技に無関係かつ無責任な個人情報や評論家的見解、フェイクニュース(ガセネタ)も飛び交い、SNS社会の危険を感じた。
「誰かが言っていた」と、隠れ蓑に自分を隠し、誹謗中傷や印象操作を繰り返す悪人を見分けることは意外と難しいが、真実は一つしかないのだ。
東日本大震災で見せた「文明の機器が何もない時に、世界から賞賛された日本人のモラルと絆」を守り育て、「寛容な心」で支える社会も大切だ。