南極点到達 ~ 荻田泰永さんの快挙(広報2月号の町長コラム)
年頭からうれしいニュースが飛び込んできた。
冒険家の荻田泰永さん(北成地区在住)が、1月6日(現地時間で5日午後1時45分)に、日本人で初となる「単独無補給徒歩での南極点到達」を成し遂げたのだ。
私も幾度かお話をしているが、彼は冒険中に一切の補給を受けずに、100kg以上の装備品(テント・食料など)をそりで引いて、1,000km以上先にある目標点に向かって歩む「単独徒歩」が、今では常であることに驚かされた。
北極での冒険活動もすでに15回経験しており、マイナス40度を超える寒さや5m以上にそびえる雪氷、ホッキョクグマとの遭遇。テント内火災で大やけどを負い、衛星電話で助けを求め、緊急避難したことなど、生死と隣合わせの話に、聞いている私が身震いをしてしまう体験談ばかりであった。
南極の冒険は初めてであったが、50日かけてコツコツと積み上げてきた歩みが、1,126km(陸路計算で札幌~東京の距離)の踏破となり「諦めず、目の前の一歩一歩を積み重ねた。新しい世界を経験し、自分の引き出しも一つ増えた」と喜びの第一声が届いた。
町では、『記念講演会』を計画しようと、東京事務所と現在連絡を取り合っており、常日ごろから子どもたちに「何事にも挑戦し、諦めない心と行動が、明日への自分の成長につながる」と語る有言実行の冒険家・荻田泰永さんの報告を今から心待ちにしている。