夏井いつき先生との出会い(広報11月号の町長コラム)
テレビ番組「プレバト!!」や「NHK俳句」に出演している夏井いつき先生をお招きし、鷹栖高校PTA主催の文化講演会が10月16日、たかすメロディーホールで催された。
夏井先生は「100年俳句計画」の志のもと、30年以上にわたり俳句の楽しさ、豊かさを伝えようと全国各地を飛び回っていらっしゃるが、テレビで拝見しているままに、テンポよく、時々の辛口コメントで会場を沸かせてくれた。
当日は、先生から観客の皆さんに「守りたいもの」か「変えたいもの」の題目が出され、五・七・五に乗せて俳句を考えてもらい、優秀句を選句する時間も設けられた。高校生が積極的に会場を駆け回り、俳句を集める活躍ぶりや先生との言葉のキャッチボールは、とても微笑ましく、鷹栖町として自慢の光景であった。
【堕落した日々守りたい冬籠(ふゆごもり)】
【炎天下となりの君は数センチ】
共に鷹栖高校の生徒がしたためた俳句だが、一句目は3年生が近づきつつある社会人生活を控え、家でゆっくり過ごしたいという素直な気持ちに、「堕落」という言葉の強い引力と茶目っ気が相反し、思わず笑ってしまう。二句目は、思春期のドキドキする気持ちが聞こえてきそうであり、誰もが通る道だが、想像すると顔が赤らむような秀句である。
ちなみに私は、格好よくまとめようとし過ぎて「凡人」と採点されたが、社交辞令を考えると「才能なし」のランクとなるのかもしれない。(苦笑)
ここまでは広報11月号コラムで書かせていただいたが、文字数の制限で掲載できなかった私の俳句を恥ずかしながら披露…。出張帰りに一句。
【機上より紅葉を抱きて心癒え】
を、「惜しいんだけど」と励まされ、
【機上より 紅葉を抱く 鷹栖町】
と夏井先生に直していただきました。
四季豊かなふるさと鷹栖の彩りと空気を感じとり、日々精進して、“才能あり”を目指します。