漫画家 日野あかねさんからのお手紙(広報たかす6月号より)
鷹栖町出身で旭川市在住の漫画家・日野あかねさん(本名・今出由里子さん)からお手紙をいただいた。彼女は鷹栖高校在学中の17歳で漫画家デビュー。その後上京し、アシスタントとして腕を磨き独立し漫画家として活動した。一旦は漫画家を引退し帰郷するも41歳で再デビュー。「のほほん亭主、がんになる」や「犬往生」など日々の生活を題材とした作品を発表。町図書室にも配架されており、現在も活躍中である。
お手紙には旭川市中央図書館で6~7月の2カ月間「小熊秀雄 詩とイラストで綴る展示会」が催され、日野さんが描いたイラストが展示されることが記されていた。文中には、漫画を描くようになったのは「鷹栖のおおらかな空気」が影響していることや町へ感謝の言葉もつづられ、実に心が癒された。
また、母校である鷹栖高校の大橋校長からは、日野あかねさんが美術部の指導に就く予定と伺っていたので、技術の向上の他にも、漫画家の経験や生活者目線のお話は、間違いなく生徒たちの成長の糧になるだろうと期待も膨らむ。
小熊秀雄が、あさひかわ新聞の記者として過ごした1920年代から日本は戦争に向かい、言論の自由が奪われた。多くの表現者たちに影響を与えた詩集「しゃべくり捲くれ」が発刊された時代でもあるが、百年経った現代においても国際紛争が続いている。今回の展示会が改めて「戦争と平和」を考える起点となることを切願している。